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空色の本

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宮崎駿さん著『シュナの旅』

シュナの旅
宮崎 駿 / 徳間書店




この本は,かなり前に描かれたもの.
初版が,1983年になっている.

すべてカラーの作品.
あの,もののけ姫のヤックルが登場します.


宮崎さんのあとがきには...

この話は,チベットの民話が元になっています.

その民話は,
「チベットの人々が作物への感謝を込めて生み出した,すぐれた物語」と
考えるべきでしょう.

この民話のアニメーション化がひとつの夢だったのですが,
現在の日本の状況では,このような地味な企画は通るはずもありません...

何らかの形での自分なりの映像化を思いたった.

と書いてあった.


わたしは,この本を開いたとき,ぶわっと,
描かれる世界が目の前に広がった.

全部を観終えるまで,そこから離れられないような,
ひとつの映画を観るくらいの感覚があった.

宮崎さんの持っている,心に響く要素が
たくさんつまった作品だった.

少年,少女の心の動きなどは,
言葉では言い表せない,感動がある.

この本は,あまり,ふきだしがない.
なので,ときどき,言葉に出すセリフが強くのこる.

すべての宮崎さんの作品の種が集まっているような感じがした.
by sorairobook | 2005-01-11 18:15 |