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空色の本

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映画『マザー・テレサ』

本物のマザー・テレサの話している姿をテレビで少しだけ見たことがありました。
本も読んだことがありましたが、それは、語った言葉を集めたようなもので
どういう人生を歩んできた人なのかは、あまり知りませんでした。


マザー・テレサ

マザー・テレサ役を演じているオリビア・ハッセーは、
パンフレットにもあったのですが、生前の知人が見ても驚くほど、
そっくりなんだそうです。


このストーリーは、1946年、インドのカルカッタで始まります。
カトリックの女子校で教鞭をとっていたテレサ。
イスラム教徒とヒンドゥ教徒の抗争に巻き込まれた負傷者を校内に入れて
手当てしたことから、修道院長と対立。

ダージリンに転任を命じられますが、そのとき、院外で見た
社会から見捨てられた病人や孤児など最も弱い立場の人々を見て
自分の居場所は、修道院の中ではなく最も貧しい人たちの中だと気づき
カルカッタに戻ってきます。様々な導きと出逢いにより、
そこで、たくさんの人たちのための施設を作り上げていきます。
そんな中でのマザー・テレサの姿が描かれた作品です。

このマザー・テレサの白地に青い線の入った木綿のサリーが
とても印象的できれいでした。

小さなひとりの女性の中に、どれだけの可能性があるのか。。。

人の本当の豊かさは、こういうことかもしれないと感じました。

この中で、演技とは想えないほど、
マザー・テレサが人々に注ぐあたたかい目線の場面が、心に響きました。

土地や資源など目に見えるものの奪い合いから、
宗教観など、心の中のスペースの侵略、否定、奪い合いなど。
こういったことが背景にある中で、別々の視点からみたら、
現地の人々にとっては、ただの侵略者に見えていたはずの彼女を信頼したのは、
マザー・テレサの中に、共通の何かを見つけたからなのだろうと感じました。

それは、優しさ。愛。

言葉や知識、服装、肌や目の色など表面的なものではなくて、
深くにあるもの。

それを心で表現している人にふれると、深い美しさに満たされます。

わたしは、どの宗教にも入るつもりはありませんが、
その美しさをみんな伝えたいのだとすると、
何でたたかうのだろうなぁ。。。と思ったり。。。

マザー・テレサも、「暴力に暴力で向かっても何も解決しない」というようなセリフを
映画の中で言っていました。

ただ、愛をお互いの深くで感じ合うだけでいい。
それだけで、心は満たされていく。。。ということを
この映画から感じられました。

そういえば、心が深く満たされると、たたかう必要もなくなります。
それは、根本的なことなんだろうなと感じました。
by sorairobook | 2006-02-15 21:33 | 映画・DVD